やっと東川へ

やっとこさ東川フォトフェスタ会場へ。

仕事のときは高速道路を使いますが
自腹を切るには、札幌〜旭川鷹栖間の料金がエライ高い…

初めて国道12号線をひた走りました。
道が混んでいたり、道中延々とパトカーが後ろに控えていたりで
4時間もかかってしまった。(高速使用なら、約2時間半)

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著作権等の事情により、他の作家さん達の会場風景はご勘弁を。
(我々は「商業写真」で食っている人間なので…色々と配慮しなければならないのです。)
*HP掲載には、許可を頂いております。
  

露口の展示スペースはこんな感じです。
半分は今回の展示用に新たに焼き直したものなので
搬入〆切の前夜まで暗室でプリント作業の日々だったようです。
 
で、そのギリギリな感じで焼き終わったプリントが今度は私の元に…
プリントのゴミ跡を細〜〜い筆で修正していく「スポッティング」の仕事が回って来ると言う仕組みです。
その間にアシスタントが他の作品をエアーパッキンで梱包して行く、と
すてきな流れ作業の成果がここに。
 
フレメンスタッフとしては、あまりに日常的に見慣れた写真なので
客観的な感想をはじき出すのが難しいところです。
なのでここはあえてスルーで。
みなさん「露口啓二」「地名」あたりで検索していただくと色々と感慨深い感想が読めるかと(え?)
…まぁ冗談抜きに、
様々な人の意見・感想を見聞きすることで、こちらも「なるほど…」と考えさせられたりするのです。
 
 
アン・フェランさん
撮影者不明のとある精神病院の女性患者たちのポートレートを目にした
アンさんが「彼女達の生きた証として」世に出そうと創作したもの。
元の写真を胴の中間のあたりでトリミングし直す事で
オリジナルの写真よりもインパクトの強いものになった、とのこと。

私たちがこの「オリジナル写真」を見る機会は無いでしょうが
かつて何らかの目的を持って残された女性患者の膝上までの記録写真。

アンさんは「世に出す」ために写真に手を加えました。
極端なトリミングにより、患者本人の顔・姿というものがわかりません。
なのに、写っている本人の手の表情、看護婦の手、衣服のひも、拘束衣…
胴回りのわずかな情報がより鮮明な「彼女達」として浮かびあがって来ます。
搾取したことで逆に明確になったといいいますか。

難しい事は分かりませんが、写真の前で「なんか…なんか凄いわ…」と鳥肌さすりつつ、つぶやきました。
 
 
柴田敏雄さん
ランドスケープ。。。圧巻です。8×10フィルムの本気を見た。
緻密で鮮明でダイナミックで美しい、そりゃもうびっくりです。
写真を見たとたん「ほえ〜〜〜っ!!!・・・(しばし絶句)」と変な声が出てしまいました。
ワタクシ、会場でさぞかしアホ面をさらしていたと思われます。

プリントサイズが巨大な事もありますが
こんな「精密機器」のような一分の隙も無い写真を前にして第一声に「ほえ〜〜〜」以外の何が出ましょう。

我にかえったところで次に浮かんだのが「模様がすごいっ!」という謎な感想です。
ダムの水の動きや工事現場の風景から生まれるグラフィカルな模様、水の作り出す緻密な線。
どれもが肉眼で見るよりも遥かに美しい…超絶技巧ってこの事か。
手前から奥までビシッとピントの合った写真の立体感に息が苦しくなる程でした。
 
屏風形式になった、坂道の道路工事現場の写真を見た時は私のアホ顔も最高潮に。
なんというか、もう、、、「写真を見た」を通り越して
「なんか凄いモノを見てしまった」に近い感じでしょうか。

私の中のランドスケープに対する概念が変化しました。こんな目線ってあるのか。

 
あぁ〜作家フォーラムに行けなかった無念さが更に倍。うぅっ。

(長くなり過ぎなので、石川直樹さんはまた来週・・・)


素晴らしきかな人生

8月1〜2日に開催された「東川町 フォト・フェスタ2009」
露口が特別賞を頂き、2日に行われた受賞作家達のフォーラムに参加しました。
 
が、、、!
 
わたしは仕事で参加出来ず。。。
上手く行けば、夕方までに東川に入れるかな〜と踏んでいましたが…残念。
 
石川直樹さんに会いたかったぜ…
 
いや、まったく誰のせいでもありません。

話せば長くなるので省きますが、全てこの長雨が悪いのです。
このうっとおしい長雨のおかげで、前後のスケジュールが色々狂い
この日に仕事を入れざるを得ない状況になっただけなのだから。
 
あぁ、石川直樹さんに会いたかった…
長雨の奴…
  

とーこーろーがーっっっっっ!!!
 
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ゲスト参加の師匠に頼んで買って来てもらいました。

しーかーもー!!!
 
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ハイこれ! どう!これ、どう!?
 
出発前に「可能であれば…石川さんのサイン本を…」と頼んではいたのですが
まさか名前入りとは。うっは〜。

我が人生において初のサイン本。

ありがとうございます。石川さん。
北海道にお越しの際は、是非是非、フレメンにお立ち寄りください!
 
やっぱり会いたかった…石川直樹さん。。。
 

石川直樹さんはまだ30代前半のまだお若い写真家さんなのですが
世界中を飛び回り、人、自然、空間、季節…あらゆる地球の姿を撮っておられます。

私は批評家では無いので、こう、上手い事説明出来ませんが
石川さんの写真は、シンプルで余計な飾りが無くて、いらん説教臭さも無くて、
へんな気構えなく誰もがスッと入りやすい優しさがあります。
 
コンセプチャルな「アート写真」が主流の昨今では
このストレートな写真に逆に新鮮さを感じます。
 
カメラのスペックだとか、解像度がなんたら、とかソフトがなんちゃらだとか、
普段我々が「仕事用に」必要に迫られ、追い回されている事柄とは別の次元だな〜と。

もちろん、日常作業の中ではご本人も当然デジタルのあれこれを駆使しているのでしょうが
それとはまったく別の次元の話。

素晴らしいスペックのデジカメも、押すだけの「写るんです」も仕事は一緒。
何かを写す、記録する、というだけの簡単な話で。
 
何かを撮る、なぜそれを撮るのか…という写真の原点を思い出させる写真です。 

これからもどんどん良い写真を世に出して行くであろう
石川直樹さんに注目しています。
 


CASA BRUTUS 2冊

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なんだかもう、日々バタバタと慌ただしくて
すっかり告知が遅くなりましたが…
毎度おなじみ、『CASA BRUTUS』にてお仕事させて頂きました。
 
左は7月1日発売の、グルメMOOK
掲載されている全国各地のおいしいものが取り寄せ可能。
ほんともう…よだれ出そうです。
 
昨年掲載された「北海道ワイン」の写真が再掲載。
 

そして、右のイケメンは言わずと知れた岡田くんなわけですが
もちろん表紙撮影ではありません。残念ながら…。
 
今回の私の担当は
「有名市場の近くにある、おいしいコーヒー」というページです。
チラッとささやかに載ってます。
 
協力店の皆々様、お忙しい中ありがとうございました!
 
余談ではありますが
表紙を撮影されたフォトグラファー、木寺紀雄さんとは数年前に
CASAでモエレ沼撮影に来られた時にお会いしており
ライターさんと3人で円山でスープカレーを食べた思い出が。
 
かつてホンマタカシ氏のアシスタントをされていたとの事で
カレーを食べながら、撮っている作品の話や雑談等いろいろお話できました。 
それ以来、なんとはなしにその後の活躍に注目していたのですが
今やすごい売れっ子フォトグラファーさんなのです。
 
たまたま手に取った雑誌で、「あ〜良い写真だなぁ…誰だろう…」と
名前を見ると、木寺さん。という確率がすごく高いんですよ。
 
この方の写真はいつ見ても、さり気なくて、小難しくなくて、本当に良い写真なのです。

 


「カイ」第3号発売

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しつこく宣伝。

4月20日発売・680円
 http://www.northerncross.co.jp/kai/

 
私もいくつかのコンテンツと細々した物撮りを担当しています。

3号が出たばかりですが
実はもうすでに来年用の長期取材も進行中なのです。
 
北海道の地に根付いて
息の長い雑誌になってくれる事を願いつつ…

 


雪合戦マガジン 発売

1月15日発売!
 
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『雪合戦マガジン』 VOL.2          発行:雪合戦マガジン舎 500円

世界で唯一の雪合戦専門誌。(HPより通信販売、各大会会場にて販売)

北海道壮瞥町・昭和新山の麓にて毎年行われている、
れっきとしたウィンタースポーツとしての雪合戦大会の情報誌。
この大会は今年で21回目。
全国各地から集まった強豪チームが熱い戦いを繰り広げるようです。

雪国の子供なら誰でもやったはずの、いわば「子供たちの遊び」だった
雪合戦がこんなスゴいスポーツになっていたとは…驚きです。
 

公式HPはこちら
http://www.yukigassen.jp/index2.html
 
 

今回伊藤が、このマガジン第2号の巻頭ページ
日本ハムファイターズ、稲葉選手の撮影をさせて頂きました。
 
取材含め確保できる時間が超タイトだったので上の撮影もわずか3分ほどという
ドタバタさで心臓が痛〜くなりました。

*写真右・大人の事情により、顔にボカシ入りです…
 
え〜、実はワタクシ
野球とかサッカーについて、かな〜り疎い人間でありまして…

こんな野球オンチな人間が撮って良いのかな…と申し訳なく思うのですが
なぜか不思議と縁あって時おり、日ハム関連の撮影をさせて頂く機会があるのです。
ポートレートや取材がらみなので、あまり関係無いと言えばまぁそれまでなんですが。

ぶっちゃけて白状しますと・・・
撮影前日まで稲葉選手の守備さえ知らなかったという非道民です!
たくさんいるであろう、熱いハムファンの同業者の皆さんに心で詫びつつ撮影させて頂きました。
 
とまぁ、こんな私ですから
撮影前までは稲葉さんのお顔のイメージがおぼろげだったのですが(え?)
撮りながらファインダー越しにしみじみと

「かっ、かっこいいんだこの人…..」
 

実物すごいカッコいいです。
ホリが深いというよりも…ほどよく優しげですっきり整ったお顔立ちというか。

インタビュー中に時々するどい猛禽類を思わせる劇画タッチの表情になるのがまたgoodでした。
私的にはさわやかな笑顔よりも、じっとインタビュアーの言葉に耳を傾けているこの顔が一押しです!
本誌ではわりとニコやかな写真が数カット掲載されていましたが。

試合中もキリッと劇画タッチなのでしょうね。
取材中に見せる色んな表情に、シャッターが止まりませんでしたよ。 
 

限られた短い時間の中で、インタビュアーの目をまっすぐ見返して
質問にひとつひとつ丁寧にかつ、表情豊かに熱く語る姿が印象的でした。
会話のテンポがリズミカルで淀みない。頭の回転が速いなぁと感心。

当然かもしれませんが
会話中終止、臆する事無く人と目線を交わしてコミュニケーションをはかれるのは
やるべき事を積み重ね、結果を出して来た事からくる自信ゆえなんでしょう。

職業柄、取材などで顔写真の撮影が多いわけですが
理詰めで言葉をまくしたてて自分を大きく見せる人は
けっこう些細な質問で体制が崩れ、途中で目が泳いじゃったりしますから。
ファインダー覗いてると時々気づいてしまい、なんともトホホな気分になる事も…
酔うんだったら最後まで自分の言葉に泥酔しきって欲しい。
 
おっと、余談でした〜。 
 

私が勝手にいだいた稲葉選手の印象は 
そのさわやかな外見とスポーツマンとしてのイメージを裏切らない
真摯で誠実な人なんだな〜、というシンプルなものでした。
 
表現がベタ過ぎですが…あくまで野球の事を良く知らない私の
たった一日会ったにすぎない、ささやかな感想です。
 

雪合戦マガジンVOL.2には、今回の稲葉選手へのインタビューがギュっと詰まっています!
興味のある方は是非是非、上記公式HPよりお求めください。