最北のススメ

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『photo works』と同じ、宗谷丘陵周氷河地形   『北海道遺産』に選定されています。
 
その仕事の撮影担当になり、独りで3日間この丘陵にこもった事も…
 

この融けたような大地は氷河時代の名残です。
長〜〜い時間をかけて、融けたり凍ったりを繰り返した事により
地盤が浸食され、なんとも不思議な風景になっています。
流土現象、というらしいですよ。
 
現在この地形を生かし、風力発電やブランド牛「宗谷黒牛」の放牧場としても活用されています。

 
 

『札幌以外の道内で移住するならどこへ?』

地方へ移動中の車内、暇つぶしに同乗者たちに時々訊いてみます。

多いのは
ちょっと大きな街でそこそこ賑わいも有り
交通や買い物、病院、学校、などなど生活の利便性を求めて選ばれる

小樽・函館・旭川が人気。

就農に憧れる派は十勝周辺の声が多く
アウトドア派はニセコなど羊蹄山麓エリア人気。
 
じゃぁ、伊藤さんは?と問われると
数年前までは「室蘭」がダントツでした。

しかし、室蘭出身者達にさえ『ナゼ??』と理解されないという迫害を…
それこそ何故だ。
好きなんですよねぇ。全体的に。
オススメは私にとってすべてがツボな、室蘭水族館です。
 
残念な事にこちらのシンボルフィッシュの「アブラボウズ」が
お亡くなりになったそうで…大きくてのっそりしていて地味な魚で..ファンでした。
 
 

で、現在のトップはというと「稚内」なんですよ。

正しくは、比較的生活に便利な稚内に居住し、道北一帯を「庭」として暮らしてみたい。
という具合です。 天塩から上辺り全部。
だから、『最北エリア』というのが正解ですね。
 
 
あの日本っぽく無い低木、荒涼とし、原始の姿を匂わせつつ
ダイナミックに広がる丘陵風景、見渡す限りの原野…がツボです。
 

北海道でおススメのランドスケープってどこですか?と訊かれ
この説明をいろんな人達にするのですが、ピンとこないようで
皆さん決まって
「そこって、何があるんですか?」と更に訊いてきます。
 
『北海道=雄大な田園風景』とか日高山脈を見晴るかし、
という景色を求める方々には「???」という顔をされます。。。
 

別に、何、ってわけでは無いのです…よ。
しいていえば…豊富牛乳は最高です。ウマいです。
この豊富牛乳でつくった道の駅のソフトクリームは!絶品ですっ!!!
  

当然ですが、土地の人もたくさん住んでいて、それぞれに町があって
原野ばかりでなく酪農や漁業も盛んな地域なんです。

 
何がそんなに心奪われるかといえば
やはりあの独特な風景や空気に惹かれるんでしょう。
 

日本海沿い稚内までを、北上しながらひた走るオロロンラインは
北海道中で一番好きなランドスケープ(移動するからロードムービー?)です。
  

日本海を横目に、気分に合った音をガンガン鳴らしながらのドライブはサイコーですよ。


しばれ

今朝は一段と冷えるなぁ・・・と駐車場に行ってみると

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ウィンドウガラスが結晶化してまして
 
 
車の気温計がこんな感じになっていた。

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まぁ、これの表示はけっこうアバウトなので
長年の勘からして実際の気温はもっと低かったハズ。
 
なにせ今朝の天気予報によると、
札幌の「最高気温」が ー5℃ って事だったんで。
 
 
で、
このくらい冷え込むと何がどうなるのかってぇと・・・

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このように
前の日に飲み残したお茶が固体に変化します。

車内の暖房が効いてから撮ったので、ちょっと解けてますが
最初はもう、カキーンって感じでした。

 
北海道民ならばみんな知ってますが
こんな気温の中、満杯のペットボトルとかビール缶を開けずに一晩放置すると
最悪、破裂する事があります。

うっかり置き去りにすると、翌日、車内のダメージっぷりに泣くはめに。

夏場も熱で爆発しますが
冬は冬でデンジャラス
 

むかし理科で習ったとおり
水が氷になる時は体積が増しますので。。。
 
旅行者のみなさまはご注意ください。


カイ vol.6

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みなさまお待ちかね、

ホッカイドウマガジン 『カイ』 6号発売中。

ノーザンクロス発行 : 680円
 
http://www.northerncross.co.jp/kai/index.html
  
↑ 公式HPの中に、スタッフたちによるブログもあり!
 
 
今回も読みどころ満載の北海道本です。

我らフレメンチームは創刊号からずっと撮影で参加しております。
 
 
web全盛のこの時代、雑誌が売れず
全国誌さえ廃刊、休刊が相次いでいますねぇ。
 
フリーペーパーばかりが増えてるようですが
じつに寂しいものです。。。
 
 
もともと雑誌の制作費は安いもの、と業界の相場が決まっております。

かけた日数や手間ひまと、スタッフ達のフトコロ還元のグラフが
決して比例しないのが雑誌のお仕事だったりしますが…。
 
ならばせめて、作り手である自分たちこそが
見たい、知りたい、触れたい、と思う内容にしたいものです。

やりがい、ってやつですね。
 
 
まだ6号の若い『カイ』がこれからどんな方向に向かうのか
やっている私たちも模索しつつ進んでいます。

たくさん固定客がつけば良いなぁ。。。   
 

新刊発行になったばかりですが
すでに、次回春号に向けて動き出してます。 
 
 
雑誌受難のこの波に呑まれない様、逃げ切りたいもんです。


その後

色んな方々に「イーダ君はどうなったのか?」と訊かれる様になり
じわじわと新アシとして浸透してきております。

ちゃんと生き残ってますよ〜、皆さんご安心を。
 

今日は撮影も無くゆるゆるした一日。

「なにかやる事は無いですか?」というので
基本中の基本、複写の練習でもしたらどうかと提案。
 

今まで、何度も撮影しながらみっちりと教え込んできたはずでしたが…
あまりにとんちんかんなウロ覚えっぷりに朝から私に怒られるイーダ君。

去年、自分で撮ったことすらウロ覚えという。 えー・・・
 

この辺の、危機感の無さや仕事への興味の薄さが
なんともイマドキの子、の特徴なんでしょうか。イイ奴なんですが。
 

掃除や機材整備なんかは張り切ってやってくれるのですけどねぇ。

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途中「どうなのよ…そのセット…」と思いながらもグッと我慢。
あんなに何度も教えたのだ…思い出すんだ若者よ。
 

あんまり手を出しすぎると
教えてもらって当たり前になり、自分で考えてやってみる力が弱くなってしまいます。

呆れながらも私が答えを教えてくれるのを、密かに待っているようではいけません。

失敗しながら、自分でベストな状況を身体に入れて行かなくては。
 

とはいえ、基本的にとても良い青年です。
素直で頑張りやでもあるのですが、いかんせん持続力と探究心が足りないところは世代なのか?
 

・・・私の21歳の頃といえば社会人3年目。どうしようもなく好き放題な小娘でした。

本当に毎晩夜遊びに忙しく…朝方3件目のbarからサウナに行き、サウナから職場へ出社を繰り返す。
おまけに家にもほとんど帰らず…インフルエンザをこじらせ身体を壊して入院という堕落っぷり。
その他モロモロ・・・うぅっ。  
しかし、我ながら21歳で身体壊すほど遊ぶって何だったんだ。
 

そういえばその退院後の療養中に、写真の仕事という世界に出会ったので
まさしく『けがの功名』といえるのかもしれません。
もしくは『転んでもタダでは起きない』とか。
 
 
あれ、、、

自分の昔を振り返ると、彼がとても正しく良い青年なことに気づきました。
 

何はともあれ、ただいま写真が楽しいらしく、がんばって撮ってます。
そのうち、ここにイーダ君の写真をupしようと思います。


撮り初めへ

元旦くらいはゴロゴロしてやろうと思っていましたが
つまらない正月番組にも飽き飽きしてしまい2010の初撮りへGO。

大晦日にも、2009夜景撮り納めに出かけたものの
風がちょっと強めで断念。。。
長時間露光の夜景撮影は風でブレブレになるのです。
(私の場合、数十分に及ぶ露光になるので…)

今にも雪が降りそうな気配のなか
何末年始には必ず眺めに行く、私のパワースポット
私的北海道遺産と勝手に称している「月寒アルファコートドーム」へ。
 
 
ついでなのでここで紹介
時々、撮影機材について聞かれる事があります。
いつも作品撮りはどんな感じなのかというと…

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メインはこんなですよ。
ハッセルブラッドというスウェーデン製、ブローニー判フィルムカメラです。
これにカラーネガを入れて撮影してます。風景の場合、日中でも三脚載せが多いです。
その他にCANONデジタル一眼や、CONTAXというフィルム一眼数台、コンデジ2台ってとこです。
ちなみに全部私物です。写真はお金かかりますね。。。レンズが特に。
 

ところでこのドーム(上の写真がそれです)
ネーミングライツの都合で数年前にこの名前になりましたが
私の子供の頃は『月寒の共進会場』と呼び、しょっちゅう遊びに行った思い出が。
牛や豚などの畜産関係のせりも行われていたので、時々
周辺一帯の地域がものすごい香りに包まれたものです。夏なのに窓を閉めないと…
 

毎年、夏休みに開かれるイベント『こども博』(正式名不明)なる
子供が喜びそうな科学、宇宙、自然、冒険のアトラクションが詰まった博覧会が行われたり

何と言っても、あの『北海道博覧会』が開催されたスゴイ場所なんです。
家が近かったので、何度も足を運んでは「ひょえ〜〜!」と
子供心にその近未来的なスーパーテクノロジーに圧倒されまくったものです。
 

ハイテク当たり前な現代から見れば「…で?」というレベルのものなのでしょうが
当時としては科学技術の最先端が集まっていた訳ですよ。
 
この道博では「宇宙人の触覚」と呼ばれ大ブレークしたアイテムが!
[ヘアバンドから二本の長いバネが伸び先端にキラキラした星やハートがくっついた代物]
を大人から子供までつけて闊歩していました。
もちろん私もブルーの星のを装着して宇宙人気取りですよ。
 

少し大きくなってからは「月寒グリーンドーム」の名前でお馴染みになり
大好きなアーティスト達のライブでお世話になった場所だった。
札幌ドームが出来る前は、数々のビッグネームたちがここでコンサートを催した時代も。
あぁ、何度通った事でしょう…。おぉ。。。消えて行ったバンド達…
 

とまぁ長くなるので端折りますが
地元なせいか、話せばもっと色々とこの場所には沢山の思い出がありまして
私としてはもはや、聖地といっても過言ではない場所です。
当然今日も、初詣より先にこちらに行きましたとも。
 

北海道の汚点『食の祭典』の開催地でもあったわけで…
それ以降は時代の流れとともに、他の新しいホールへと役目は引き継がれ
いずれ無くなる事が決まったようですね。
この景色が見られなくなるのはとても残念でなりません。
 

今はもっぱら、被写体として度々お世話になっております。
 

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 HASSELBLAD 503CW

撮影カメラ:CANON EOS 5D MARKⅡ