機材は値切るが基本

値切る、
男性はけっこう苦手なんじゃぁないだろうか?
 
まー、私とて得意科目ではありませんが
目指すブツが目の前に現れた時、フトコロ具合と必要性を天秤にかけ
「やっぱりI need you—!!」と魂が求めたら交渉開始します。
 
 
私の場合は、カメラ機材と車という大きな金の動く時だけで
普段の買い物はまるでダメダメです。
スーパーやコンビニのポイントやら、お買い得デーやら
A店よりB店が3円安い!! とやらはまるで無能なダメ子。
 

 
で、 
 
年の瀬に毎度お馴染みの函館仕事に行った際
1時間近く粘って手に入れた新しい武器がこちら!
 
DPP_028
 

 
地元札幌のヨドバシやビッグ、その他のカメラ店をまるっとスルーして
なんと、わざわざ出張先の函館で!
しかもびっくりヤマダ電機で(笑)高額レンズゲット!
 
 
なんでやねーん!と突っ込まれまくりましたが
出会いとはどこにあるか分からぬものです。
 
 
CANON FE 70-200mm f2.8 ISⅡ USMというプロ御用達の最強ズームレンズ!
 
1490g 手持ち重いわーーー! グラニュー糖の袋約3個分が左手に!
腕がワナワナいうけど、手振れ補正も充実してるから大丈夫なんだぜ♪
  

重いけどこの明るいレンズは素晴らしい!!
ポートレートも程よくシャープな描写で美しかった。
  

標準ズームの次に不可欠なちょうどいい中望遠ズームなので
以前からカメラマン二人体制の時や、別仕事でそれぞれ必要!ってときに
スタジオに旧廉価タイプが一本しか無くて不便だったのと
「いずれ絶対必要になるんだよなー」と思ってた矢先に函館出張。

この撮影で70-200mmズームが両カメラで必要なんだよー!
しかーし、一本しか無いんだよー!
 
函館では短時間で広い会場内駆け回って、寄り引き大量生産せねばならないイベント撮影。
 
これはもう、必要という運命。という、いいわけ。
いや…無くても別の100-400mmっちゅうのは有るので大丈夫なんだけども。
 

 
地元札幌のヨドバシやビッグに行ったら、価格comよりかなり高い。
ポイントはつくけども。
 
経験上、この手のプロやハイアマチュアに売れるレンズは
ヨド&ビッグではあまり下げないから値引きはまったく期待できない。
めっちゃ高いまま強気。
高いポイント還元よりも、今!このフトコロから! 出て行くお金を節約したい!
 

ちゅーことで、なんとなーく
「あぁ、函館にカメラのキタムラがあったなぁ…中古で前モデル無いかなぁ…」と
ぼんやり考えつつ函館入りしてのキタムラへ。
 
無い。中古の在庫もないし、そもそも新品でも無かった。
品揃えがもろに一般市民向けしか無かった。(以前はもうちょっと…)
 
 
半ば諦めつつ、というか本来ここにあるのさえ「え?」という商品なのだが
呼ばれてる気がして向かいのヤマダ電機へ。
 
すると、旧式モデルがデモ機にくっついてお手頃在庫処分中。
だが、レンズを外して確認させてもらったら、中のレンズにカビがびっしり拡散!
 
ダメだー!
分解清掃したらこのレンズなら何万掛かるだろう…ということでガックリしてたら
幽霊のような青白い店員さんが、おどおどしながら
「あの〜、新品の現行モデルの方を勉強します…」と!
コレの現行モデルって売れるからそんな下がんないでしょ〜。と思いつつ交渉開始。
 

この店員さん、カメラ担当では無いらしく専門的なことは無知だったので
どこぞに何度も何度も電話で連絡を取りつつ、青い顔をどんどん白くさせて
私の交渉に対応してくれました。
 

これ、中途半端に知識のある店員だと取りつく島もない時ありますからねー。
 
この白レンズを買う!という人は、価格comで調べてネットで買うか
道内なら札幌のヨド&ビッグに来て買うと思います。
だからこのヤマダの店員さんも必死。 しかも雨の平日、閑散とした店内ですもの。
 
何度目かの交渉で妥当な値段になり、
価格comの値段よりもさらに下げてくれ、最後の最後にだめ押しで
「…この¥6.000の端数がなければ、今確実に買って帰るんだけどなー」とつぶやいたら
また元締めのもとへ電話をしにいって、交渉成立!!
 

この日、このヤマダ電機函館店が日本最安値になりましたよ!!!
 

その分ポイントは付かなかったけど
当初の、何よりもフトコロからの支出を抑えたい!って目標は達成。
 
 

ここでわたくしの、重要な値切りポイントは
最初の段階でカメラマンだと言わないこと。(あくまで、ワタシ術ですからね!)
はじめから警戒されるし「お客さんもプロなら分かると思うんですがー」と
値引きする気ゼロで、このレンズの需要の高さを語り始めるのがオチ。

 
男性カメラマンと女性とでは、値切り術が違うかもしれません。
だって、、、男子は「俺、プロだから!」オーラを全面的に放出するでしょー?
相手に見くびられないように上から目線でさー。
店員によってはカチンと来て「これも買えないのにプロなのかよw」となって
あまり上層部と掛け合ってくれなくなったりしそう。
あー、そもそも値切り倒すこと無さそうだなぁプロの男カメラは。
一回くらい交渉してそれ以上はガマンしそう。

 

 
その辺プライドの薄い、値切りやすい方に集中する女カメラの私の場合
ある段階まではカメラ趣味の人、ちょっと詳しい人の範疇で接してます。
買うかどうかあやふやな段階では黙ってます。めんどくさいし。
ので、途中カメラ女子向けのいらんレクチャーも聞きながらタイミングを計ります。

 

もちろんYやBの場合、男性店員の方が上から目線で責めてきますとも。
最後の買う買わないの交渉で、こちらが勝負に出てプロだとわかったら
一気に態度がひゅ〜〜〜んと、トーンダウンして丁寧になります(笑)
でもいいんです。安く買えさえすれば。アフターはキヤノンに持ってくし。
 

なんで最後にプロ宣言するかといえば、先述の通り
こちらが女だとかなりナメタ感じで適当なあしらいを受ける時があるので
本当に欲しい商品の時には職業を言って、口先のテキトー知識ショーを辞めてもらい
「シロウト相手のごまかしは効かないよ?」ってな気持ちであくまでニコヤカに
じっくり交渉に入るのですよ。
 

え〜?っと思われるかもしれませんが、最後のひと値切りの段階で
相手がプロとなれば、適当な情報も見破られますから店員も真剣に対応せざるを得ません。

いらない商品の時は別にそのまま身元も明かさず立ち去ればいいし。
 

男性カメラマンって、見た目でプロかアマかなんとなく分かるし
きっとそんな扱い受けないんだろうなぁ…
 

ついでに、プロと分かった後で
スタジオでブツ撮りやモデル撮りする人かどうかイロイロ聞かれ
さらに態度が丁寧な方向に変わる場合もあったりします。
より専門性を感じるのかなんなのか知りませんが。
 

ちいさなジェンダー問題、カメラ売り場にもありますよー。経験的に。
はじめ、カメラ女子チョロいw とか思って上から目線で来るヤツは
職業バレしてくうちにだんだん静かになりますね。
 

でもいいの、安く買うためだけの間柄なんだから。 

  

今回はデモ機に付いてたレンズのカビを確認した後、
レンズ内のカビを見たことが無い店員さんに説明する為にまずさらっと
「仕事でカメラ使ってるので分かるんですがー」とやんわり伝えました。
 

青白い店員さんは気づかないまま、終止腰の低ーい謙虚な人で
こちらが気の毒になるくらい、汗かいてオロオロしながら
本部(?)らしき電話とワタシとの間を行ったり来たり。
なんか、札幌に戻って買うんじゃなく
今日この人から買ってあげたいぜ!と思わせるナイスな奮闘っぷりでした。
 
 

んで、いよいよ最後の¥6.000円の値切り交渉の時に、
実はプロのカメラマンで札幌から撮影仕事で来ている。
もしここまで下げてくれたら確実に今買って、ぜひ明日の撮影に使いたい。と
一気に最後の一押し!
 
  

ここでお店側が「下げれば確実に今日の売り上げになる人!」と判断したのか
一気に希望額に下がりましたとさ。
 

 
今回は店員さんが札幌のカメラ店の人とは違い、専門外の人だったのも幸いして
交渉がフレンドリーにゆるやかに時間をかけて進めたことと、
少しでも安くゲットして明日撮影で使いたい私、
売り上げの少ない日に高額商品売っちまいたいお店との利害関係が一致しました。
 
 

交渉のやりとりでオモシロイこといっぱいありましたが
まぁ、そこは伏せておきますよっと。
 
 

とにもかくにも、めでたく早速翌日の撮影でデビューしましたよー。
いやー、最高だね! 手持ちしたらすごい重いけど(笑)