『カイ』出ましたよっと

cover_kai05.jpg 

画像が小さいのは公式から引っ張って来たからで
やる気が無い訳じゃないんですよっと。

見ての通り
風土と建築の特集です。

といっても、イマドキのおしゃれで素敵な建築とは違いますんでご注意を。
あくまで北海道の風土がベースになってます。

今回は古民家フェチのライター小野寺さんと私のルポです。
この撮影のために、厚真町に何度通った事か…
今となっては良い思い出ですが。
 

それにしても大工はカッコいいっす。
短期間で完成してしまう昨今の一般住宅の建築とはがらりと違い、
古い民家の解体〜建築ともなれば、腕のある棟梁の長年の経験と知識が頼り。
 

なにせ、どう作られているのかバラシてみなければ判らないのが古民家。
 
北海道開拓のおり、各地からの入植者たちが
それぞれの故郷の趣きを反映した家造りをしたり
各地から集まった大工達が、自身の国の建築方法を基にあちこちに建てたりと、
「これぞ北海道建築」なんていう都合の良い参考書の無いまま手探りで
古民家の解体、再建築は進行していくのですから。
 

棟梁を筆頭に、ベテラン、若手、新米の大工たちが身体全体で
大きな家と格闘する姿は何度見ても凄い。
豪快なようで、実はとても繊細に仕事をしている事も発見出来た。

ライター0さんといつも
この働く様を、奥さんや彼女さん達に見せてやりたい!
絶対に弁当のグレードがアップするはず!!
と、息巻いて取材しておりました。 
 

あっという間に完成し、かつ耐震耐熱に優れている住宅メーカーの技術も素晴らしいですが
物や便利グッズの無い時代の昔の大工達の仕事に敬意を払いつつ
現代の大工達が悪戦苦闘しながら古民家が再生して行く様は感動モノです。

ホー○ックとかJO○フル△Kとか無いんですからねぇ…
ほんと、昔の大工って凄過ぎる。
 

とはいえ今は21世紀。
宇宙ステーション建設のこのご時世にアナログな道具だけではいつまでも家は建ちません。
もちろん、大きなクレーン車や電動工具だってガンガン使います。
なんたって出来上がった家は、古い家屋のナリを装いながら
ハイテク熱循環方式の快適な空調設備で冬も足元からポカポカになるんですから。

古い物を古いまま残して行くのは、個人レベルでやるのは大変なこと。
重要文化財でも無い限り、住む人間に無理が無く今の生活にあった再生が必要かと。
大工の仕事道具だって同じ事が言えるのではないでしょうか。
  

この取材中に撮った写真が数百枚にものぼり
大工達の「男祭り」写真集が出来そうな勢いだったんですが
残念ながら本誌では十数カットと、大幅に削られています…。
まぁ、本にはページってもんがありますからね。
 

若い大工達のパワー溢れるハンマーさばきは見ていて爽快でした。
熟年棟梁が命綱無しに、高いハリの上をヒョイヒョイと危なげなく歩き回るのも頼もしく思いました。

家も人も、本物はちゃんと昔から今の世代に繋がっているものですね。


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