マイノリティ

*5月時点での状況を一番下に追記。

*後半に、翌日きたメーカーからの返答記事を追記しています。
 

たぶん、クロマグロよりもシロクマよりも絶滅危惧種な暗室民族。
しかしこちらの保護はどの国もしてくれないらしい。
 

手焼き用カラー印画紙
kodak社『SUPRA ENDURA』シリーズが製造終了・・・

とうとうこの日がやってきました。

もちろん、今や仕事分野への影響はほぼ皆無となりましたが
我々はまだ手焼きプリントで作品創作をしているのです。
 
どうしたものか・・・

打撃が大き過ぎるとかえって冷静になりますね。というか諦めなのかコレ。

_MG_8344.JPG
 
 
世界中の写真家達にも手焼き創作者はまだまだ多いですよ。

みんなどうするんでしょうか…フィルムスキャンしてインクジェット出力、というのが
手っ取り早いのですが、これがですねぇ。。。

引き伸ばしたら全然上がりが違うんですわ。手焼きの印画紙と。
印画紙ってことは、フィルムで撮ることに通じるので写真の質感が違います。(ラボは別で)
 

たいした違わねぇよ、デジ最強だよ、などと言い切れる人がいたら
その人はアナログを知らない若いデジタル世代か、自ら暗室作業で作品の創作をした事がないか…
どっちにしろ、アナログ時代に個人の創作活動をしてきていない人ですね。
やったことは有る…という程度なら、そもそも気にもしないでしょう。
 
 
弊社スタジオとて、仕事では完全フルデジタルですので
私たちは両方のメリットorデメリットを良〜く理解しています。
画像処理ソフトの優秀さも日々ありがたく恩恵にあずかってますけども…
いまさらデジタル無しには生きてはいけない身体ですけども。
 
 
アナログとデジタルの創作には違いがあるから、いまだ手焼き作家も多いのだと思うのです。

どっちが良いとか悪いとかのくだらない低次元の話ではなくて。
それぞれに「ならでは」の良さがあり、需要がある、という事です。

 
いまごろ、世界中で写真家たちが騒いでいるかも。。。
今後の創作活動の方法を変えざるを得なくなる訳ですから。
このブログと同じような文章が地球を飛び交っているかもしれませんよ。
 
仕事用のツールを変えて行かざるを得ないのは、どんな職業でも世の流れとして仕方のない事ですが
個人の表現活動のツールまで間引かれて行ってしまうのは残念です。
 
 
と、嘆いていてもはじまりません。
こうなる事はデジタルが世に流通しだした時に気づいていたんですから。

コマーシャルフォトの業界が総デジタル化した時にも経験してますし。
ここはひとつ前向きにいきましょう。
 

なにも写真が撮れなくなるわけではありません。
 
巨大プリンターを導入したり、数百万円のデジタルバックを買ったり、高性能スキャナーを買ったり、
一眼レフのみで創作していったり、、、道は色々あります。
 
 
まぁ、一番嬉しいのは…少し高価になっても今までどおりの供給を続けてくれる事。なんですけどね。
 
今年は全力で宝くじを買おうと決意。
 

〜〜〜追記〜〜〜〜〜

メーカー問い合わせの返答がきましたので載せておきます。

シートタイプになった箱入りタイプ(これが一般的)のみ製造終了で
ラボ向け業務用のロールタイプは引き続き製造されるとの事。
カラーの現像&定着液の製造も継続されるようです。

値段は・・・かな〜〜り高いでしょうが。巻きも長いですからね。

このロールは昔、以前勤務していたスタジオで使用してまして、
巨大なトイレットペーパー状のものです。

まだまだ仕事用にプリントしていた時代ですので
カラー&モノクロの手焼きプリントを担当していた私は
コレを暗室で自分の手の感覚を頼りに一枚一枚、
裁断機でカットして手焼きプリント(当時は完全仕事用に)してました。

昔はこれを別料金で裁断してくれるサービスもありましたが。
今後はどうなるのかな〜

ただせいぜい、四つ切りの幅がMAXなのでは…とも。
業務用の大サイズのロールをカットして販売してくれれば嬉しいですけど。

半切〜大全紙の伸ばしは今後、ラボに頼る事になるのかもですね。
 
 
まー・・・どれも、いずれは…という未来付きではありますが。

 
**後日追記・5月現在**

コダック社のカラー印画紙を継承するものはまだ有りませんが
現在はフジのプロフェッショナル用カラー印画紙を入手。

私は昔、このペーパーを使っていたこともあるので、まぁ…不都合はないと思います。
色や質感などの好き嫌いを言っている状況ではありませんので
このフジさまにありがたく、ありがたく乗り換えとなりました。

なかなかプロ用のはちょい高めですが、なかなかキレイです。


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